あれ

CW: 具体的なLGBTQ差別を取り上げたうえでのわたしの怒りが書かれています

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The Incel to Trans Pipeline and Inside Mari

https://www.youtube.com/watch?v=IAA1XtDOuH8

とてもよかった

38:00からがすごくいい

有能無能とか勝ち負けとか、そういう価値観に汚染されたインターネット、色々なモヤモヤが晴れやかになる動画だった。

結局、「本物」や「偽物」なんて誰ひとりとしていなんだよね。みんな偽物か、そうでなければみんな本物か。

「自分に合う自己表現(というより自己構築?)のやり方を、とりあえず色々と試してみる」ということに後ろめたく思う必要は無い。もちろんそこにリスクは存在するかもしれないが、今ここにある苦痛から逃れさせてくれるかもしれないのであれば、賭けてみる価値はあるだろう。たったそれだけのことなのに、途轍もない苦痛を与えるこの社会が、いかに馬鹿馬鹿しいか。

そういえば、AGPは嘘か本当かみたいな話があるが、結局はいまここにある痛みがひとまずは本質的なものなのではないだろうか。その痛みをたどっていって、その根源は何だろうと考えたときに、AGPなのか、HSTSなのか、それともやはり生まれ持っての性質(脳)なのか・・・いろいろな考え方があると思う。当事者がどのような考え方を持つかは当然自由であるし、いろいろな議論がこれからもされていく。しかしその考え方によってアイデンティティが否定されることはあってはならないし、医者なり学者なりが一つの考え方を全員に当てはめることはできないと思う。でも標準的過程や標準的モデルってそんなに大事なことなのかな?いまここで苦しんでいる人をどうするか、何ができるのか、考えるのが医者、学者、政治家の役目なのではないだろうか。その人がどうしてそうなった(レイプされたから?あーレイプされるとそうなっちゃうんですねーにへらにへらと笑うユーチューブの番組が思い出される。レイプしたいから?自分が好きだから?異性が好きだから?同性が好きだから?モテたいから?もとからそうだったから?神様がそうしたから?SNSに蔓延する情報型ウィルスに感染したから?ミームエージェントという概念はSCPでしか使われないお遊びのための言葉だと思っていたよ。なんでこんなにも多くの人が真面目な概念として扱ってるんだよ。リベラルな両親だったから?リベラルな街に住んでるから?「もっぱら自らの利益のため」だから?「文化的社会的な役割から逃れるため」だから1?etcetcetc)とか、その人以外が勝手に想像して考えて当てはめるのって、すごく失礼なことだと思う。それを理由にその人や他の人を犯罪者だと決めつけたり、本当のトランスジェンダーじゃないと言ったり、反動的な政策を行うためのレトリックにするなんて、本当にやるせない。


過去に囚われすぎてはいけない。
現在どうなのか、そしてこれからどうするのか、ここを基盤にして考えることが大事だと思う。
ヴィトゲンシュタイン的な話、言葉や概念がなければ、それを自覚することは難しく、ましてや表現するということには、さらにその上に大人たちや同年代といった周囲の人々にどう思われるのだろうか、といった枷が乗っかってくる。そして表現というものは、自己の内面を外界に送り出すといった単純な図式ではあり得ない。実際には、私の中には幾つものレイヤーがあり、内面とはたった一層でできているものではない。つまり自覚というものにも多数のレイヤーがあり、それは言葉や概念のレイヤーとも連関しているのである。
唯一、痛みや違和感といったことは、身体的なものであり、概念以前のものとして、アプリオリに自覚できるかもしれないが、やはりそのことを概念化して、少しでも表に出せるような形に変換していくのには、長い時間がかかる場合もある。
「過去」を基準・本質にした考え方は、確かにそれは真理ではあるかもしれない。しかし真理とは、こうして長い時間をかけて這い上がってくるというケースもある。そのような場合、果たして過去は過去なのであろうか。本人であれ他者であれ、そんなに正確に過去を測ることができるのだろうか。
だから、「ひとまずの本質」としては、今過去よりも、今と未来を置く方が、より包摂的であるし、実用的なのではないだろうか。

本質主義は人を救うのか、それとも苦しめるのか。両方かもしれない。そのこととどう向き合っていくか。


  1. 日本精神神経学会 (2018), 「性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン第4版改」p. 15. https://www.jspn.or.jp/uploads/uploads/files/activity/gid_guideline_no4_20180120.pdf ↩︎