文脈的情報世界構想

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定義 - 情報世界

情報世界とは、いわば「情報の生息地」であり、そのなかで特定の情報を表現したり、情報に特定の振る舞いをさせたりすることができるものである。

すなわち、「情報の性質」の集合のようなものである。

情報世界としての聴覚的自然言語

先史時代、文字の概念がなかった時代の言語には、伝達手段という自然言語のもっとも重要な性質は満たされているが、文字がないため情報の保管はできない。

この情報世界の中に存在できるものの例は、伝達と口伝の物語である。

この情報世界の中に存在できないものの例は歴史である。

情報世界としての視覚的自然言語

有史時代、文字ができたあとの時代の言語には、伝達手段に加え、情報の保存手段という性質が現れ始める。新たに歴史の概念が生まれる。

言語の形成と拡散的(ミーム的)情報世界

言語は変化する。その変化の仕方は、模倣と拡散である。流行語のようなものを考えてみたらわかりやすいかもしれない。誰かがその言葉を使って、もしくは発明して、それが周りの人が模倣し拡散され、流行となる。言語そのものも、このようにして変化して行ったと考えられる。これは言語の基本的性質である。このような性質を「ミーム的」と形容する。我々の使う言語はミーム的情報世界である。

(ミーム:模倣され広がっていく情報のようなもの)

文字の発生と暦と時系列的自然言語

文字の発生により、歴史が生まれ、また暦などのシステムができたこともあって、我々の情報世界に時系列や時間が導入されることとなった。

技術の発展による、より時系列的な情報世界の形成

技術の発展により、より精密に区分けされた時系列が導入され、また時間に普遍性が現れるようになった。

300年前の人々には百万分の一秒レベルの情報は存在しなかったが、今やそのレベルで取引などが行われていたりもする。すなわち、技術の発展によって情報の範囲が広がったということだ。

インターネットと普遍的情報世界

インターネットの登場によって、あらゆる場所から様々な情報にアクセスできるようになった。今までは、自分がなんらかの情報を得ても、大規模な拡散をする手段はなかったが、今はTwitterに投稿するだけで全世界の人にそれを公開することができる。すなわち、情報に取得の普遍性と、提供の普遍性が生まれたことになる。

インターネットと「バベルの図書館」的、「情報のるつぼ」的情報世界

自分が考えたことが全てインターネット上にすでに存在しているような、そんな錯覚に陥ることがある。インターネットでは、何億もの人が情報を投稿しているからだ。その中に自分のアイデア、ビジュアルなどとの被りがあってもおかしくはない。すなわち、自分という概念や、自分を構成する情報世界そのものが、インターネットに内部化してしまうのだ。このような性質のうまい形容が思いつかないので、「バベルの図書館」的、「情報のるつぼ」的情報世界と呼ぶことにする。

インターネットによるミーム性の加速

インターネットによって、情報に普遍性が付与された結果、より高速に情報が模倣され、拡散されるようになった。

人類の進歩

ここまでくると、我々にとっての「情報」というものの性質、すなわち我々の情報世界が、人類の進歩に合わせて変わって行ったことがわかるだろう。 今までの話では、現在の人類が保持している「情報」の性質(=現行の情報世界)は以下の通りである

  • 伝達性
  • 拡散性、ミーム性
  • 精密な時系列性
  • 普遍性
  • バベルの図書館性

本構想の目標

この、「文脈的情報世界構想」の目標は、ブロックチェーン技術を用いて新たな情報世界**「文脈的情報世界」**を開発し、あわよくば人類をそこに移住させることである。

文脈的情報世界とは? ・・・その前に、ブロックチェーン技術の話を先にする。

ブロックチェーン技術とは、コンピューター同士が相互に通信し、相互に監視し合うことで、データの改ざんを防ぎ、かつ安定性の高い(=データが壊れたり、取得できない状態にならない)ネットワークを作ることができる仕組みである。

この技術を使うと、誰が、いつ、どんなデータをアップロードしたという情報に確実な証明が付き、かつその情報が絶対に消えることがないシステムを、中央集権的な機関なしに構築できる。BitCoinなどに使われている技術。

情報世界としてのブロックチェーン技術

  • 完璧な保存性
  • 完璧な証明性
  • 時系列
  • 普遍性 特に、完璧な保存性と証明性があり、かつ時系列性もあるのがこの技術のすごいところである。証明性だけなら、電子署名技術で事足りるし、保存性もP2Pを使えばできるはずだし、そもそもインターネットの拡散現象でそれはある程度は保たれている。しかし、そこにさらに時系列まで加わると、ブロックチェーン技術というかなり特殊な技術をつかわないと成り立たない。

Ethereum

ブロックチェーン技術をさらに発展させたものとして、Ethereumという仕組みがある。Ethereumはブロックチェーンの世界でプログラミングができるようになる仕組みのことである。この仕組みを使うと、データの振る舞いに規則をつけることができる。そして、ブロックチェーン技術の性質から、そのデータは消えることがなく、証明され、時系列がはっきりとわかり、またどこからでもアクセスできる。このような性質から、Ethereumはよく「世界コンピューター」と呼ばれる。

「世界コンピューター」の場合、「コンピューター」というのは計算機というよりはむしろ「情報を保存し管理する装置」という意味合いで使われている気がする。

情報世界としてのEthereum

  • 完璧な保存性
  • 完璧な証明性
  • 時系列
  • 普遍性
  • 情報に対する制約(世界コンピューター)

文脈的情報世界とは?

この情報世界に「文脈」の字を当てることはあまりよくないかもしれないが、文脈的情報世界とは、Ethereumの世界コンピューターの機能を使うことで、情報の性質(=文脈)をプログラムすることができる、という情報世界である。言ってしまえば、「情報世界をプログラムできる情報世界」ということだが、文脈は一定の規則によって定まる(文脈はただのコンピュータープログラムに過ぎない)ため、そこまで自由度があるわけではない。

呪術的情報

文脈的情報世界は、呪術的情報の表現を可能にする。これも、この概念に「呪術」の字を当てることはあまりよくないかもしれないが、自分自身の諸々の思い込みから、この字を使うことにする。呪術的情報とは、その情報そのものが世界に対して影響を与えるような性質を持つ情報のことである。

  • 認識しただけで読んだ人が死ぬ文章
  • 恨みの対象者を死に至らしめる、「丑の刻に神社の木に藁人形を釘で打ち込む」という記号的動作

などは、全て呪術的情報である。しかし、ブロックチェーン上に構築する以上、現実世界への干渉はできない。よって、物質ではなく、情報に対して影響することになる。しかし、この高度に情報化された社会において情報と現実とは同義なのである。

実装予定

  • 一定回数参照されたらそれ以上参照できなくなる情報
    • 参照行為が呪術的な力を持つ
  • 時間経過で参照成功確率が減っていく情報
    • 時間という変数が呪術的な力を持つ
  • ルールの変更に掛け金のようなものがかかる仕組み
    • ルールの変更を商品とする = 金が呪術的な力を持つ

なぜブロックチェーン技術を使うのか

ブロックチェーン技術を使わず、中央集権的なコンピューターの中で呪術的文脈を作ろうとすると、管理者がその世界を好き勝手にできるので、情報に対する強制力が働かない。つまり、それはただのヴァーチャルということになる。しかし、その世界が、だれにも捻じ曲げることのできないシステムの上で動いていたら?それは現実となるだろう。そして、そのシステムの中の情報に対して、なんらかの情報が影響を与えると言うことは、現実そのものに対してその情報が影響を与えると言うことと同じである。

つまり、呪術がブロックチェーンの上で実装できるのだ。

(ちょっと強引な理論かな・・・?)

BitCoinは「仮想通貨」、「バーチャルカレンシー」と呼ばれるけど、実は中央集権的な機関がどんどんお金を刷れる現在の貨幣制度の方がヴァーチャルなんだよね。(結局、ネットゲームと現実の違いってそこだと思う。誰にもそのゲームの法則を捻じ曲げることができないのなら、それは立派な現実となる)「仮想」と言われている方が実際は現実という逆説。

Proof of Workと呪術の関係とかすげえ語りたいけど…