ネトフリの『バブル』は面白い!!!

なんか、その、「よくある、または、今までに何らかの作品がきっかけで流行し、大衆文化に対して大きな影響を与えた展開や表現」をごちゃ混ぜにしてみた、という印象がある。このことをパクリだとか、独自の表現がないとか、統合性が取れていないとか、「つまらない」などといって批判するのは簡単だと思う。しかしながら、よく考えてみると、今まで私たちが培ってきた文化(とは言ってもサブカル・オタク・アニメ文化の中のさらに細分化された一つの側面に過ぎないが)を見返そうという批評的意義があるのでは無いだろうか?そしてもしかすると、もし私たちがこの作品をみて空虚を感じるのであれば、それはすなわち先程言った「サブカル・オタク・アニメ文化の一側面」の空虚さを鏡に見る像のようにして感じているということなのかもしれない。(もちろん、空虚であることが悪いと言っているわけではない。)

https://jp.ign.com/bubble-anime-movie/59566/review/

「こういうゲームをやった気がする擬似体験」→的確に言い得ている。僕もこの作品を見ていて、アニメではなくゲームとして出したら批判されなかったかもな、と思った。僕も存在しないゲームを追体験していた(激戦の後、あるいは難しいアクションのマップをクリアした後、あるいは激ムズのパズルをようやく解いた後に、何か雄大な風景を見た時の爽快感というか…)。まあそもそも、映画的な意味で良いストーリーというものはゲームの世界では全く求められていないしね…名作と言われるゲームも、ストーリーをそのまま映画にしたら多分クソ映画になることがほとんどだと思う…でもそのことがゲームを映画よりも一歩進んだ(より革命的な)メディアにしているのだと思う。大きな物語的なものを排除できる仕組みが備わっているというか…